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“デジャヴュ 袁丁、秦立巍と国家大劇場管弦楽団演奏会
2022年7月15日 @ 19:30 - 2022年7月16日 @ 21:00
エグやんの「劇場で会いましょう」
“デジャヴュ 袁丁、秦立巍と国家大劇場管弦楽団演奏会
(原題 “以曾相识”袁丁、秦立巍与国家大剧院管弦乐团)
7月15~16日 金、土曜日 19時30分
国家大劇場音楽ホール(国家大剧院音乐厅)
マックス・リヒター:「春」(リコンポーズド ヴィヴァルディ『四季』より)(約12分)
ピョートル・チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲イ長調作品33(約20分)
イーゴリ・ストラヴィンスキー:カルタ遊び(約22分)
ヨハネス・ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(約18分)
メインデッシュ抜きで、極上のオードブルを4皿並べてみました。そんな感じのコンサートです。さて、クラシック音楽、オーケストラにおいてメインデッシュとは何か。それは通常交響曲であったり、協奏曲であったりします。それらはソナタ形式で作曲されています。ソナタ形式、それは主題が対立しながら、徐々に発展していき解決に至るという、まさに18世期末の哲学者ヘーゲルのいうところの永遠の闘争による理想への追求というものを体現した音楽形式と言えます。さてそんなソナタ形式の対極にあるのが変奏曲(Variations)なのです。
変奏曲とは永遠の言い換えに過ぎないなんて評論もあったりしますが、ソナタ形式が緊張の音楽なら、変奏曲は弛緩の音楽。宮廷を中心とした18世紀の音楽形式の多くは変奏曲でした(睡眠薬代わりのバッハ『ゴルドベルグ変奏曲』なんて有名です)。またモーツァルトやベートーヴェン(彼は18世紀最高のピアニストでもあります)は今のラップバトルのようなピアノバトルを繰り広げていましたが、それは一つの主題から次々と変奏してゆくというものでした。芸術鑑賞と言うより純粋に音楽を楽しむそれが変奏曲なのです。
さて、今回のプログラム。まず一曲目は2012年にCDがベストセラーになった曲で18世紀イタリアのヴィヴァルディの四季を大胆にアレンジというか再創造したものです。作曲者のマックス・リヒターは映画音楽でも活躍している現役の作曲家です。
次の『ロココの主題による変奏曲』はチェロとオーケストラで演奏される曲です。初演でソリストが大胆に編曲しており、そちらの方が演奏効果が高いということで、そのまま黙認されていました。ただ最近ではオリジナル版での演奏も増えています。今回はどちらで演奏されるのでしょうか。何にせよチャイコフスキーらしいメロディアスな曲です。ちなみに素材のロココとは18世紀フランス宮廷風くらいの理解でいいかと思います。
3曲目の『カルタ遊び』とはここではトランプのポーカーゲームの事です。もともとはバレエ音楽で、トランプに扮してバレリーナが踊るというなんともユニークなバレエです。ロシア革命から亡命したストラヴィンスキーはパリで数々の傑作バレエを作曲しましたが、相棒ともいえる天才プロデューサー、ディアギレフの死と共にバレエ音楽からは足を洗っていました。そんな彼のバレエ復帰作でもあります。そしてこれも18世紀風の音楽を20世紀初頭の味付けで調理しています。
最後は『ハイドンの主題による変奏曲』その名の通り交響曲の父と言われているハイドンの『聖アントニウスのコラール』を基にした変奏曲です。いかにも18世紀といった主題をブラームスがいかにも19世紀ロマン派風に調理いたしています。
という事でこのコンサート18世紀の風の素材をそれぞれ19世紀、20世紀、21世紀風に調理したものを並べてみましたと言う趣向。しかしそんな難しい事を考えずに、単純に音楽を楽しんでいただけたらと思います。それが18世紀の音楽そして変奏曲なのですから、では劇場でお会いしましょう。
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时间: 2022.07.15 – 2022.07.16
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剧场:音乐厅
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票价:80-480元
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演出时长: 预计19:30-21:00(包含中场)
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https://m.chncpa.org/product-1091142.html