- このイベントは終了しました。
ショスタコーヴィチの戦争交響曲 後編 国家大劇場管弦楽団 第八季交響の春
2023年4月9日 @ 19:30 - 21:00
エグやんの「劇場で会いましょう」
ショスタコーヴィチの戦争交響曲 後編
国家大劇場管弦楽団 第八季交響の春
桑田滄海(桑畑変じて滄海となる)
李大葉指揮国家大劇院管弦楽団
4月7日 金曜日
4月9日 日曜日 19時半
国家大劇院音楽ホール(国家大剧院音乐厅)
アルヴァ・ペルト:フラトレス(兄弟)(約10分)
陳其鋼 :江城子(約25分)
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調作品65(約60分)
偶然にもショスタコーヴィチの戦争交響曲が連続して北京で演奏されます。ロシアで祖国戦争(ナポレオンのロシア遠征)に対して大祖国戦争と言われたナチス・ドイツのロシア侵攻。前回紹介したレーニングラード交響曲に続いて彼は戦争に関する交響曲を書きました。通称「スターリングラード」当時史上最大の市街戦が行われた都市の名前です。
レーニングラードに続いて、戦争の勝利を華やかに唄う交響曲を期待したソ連当局の期待を裏切り、ショスタコーヴィチは戦争の悲惨を浮き彫りにするようなひりひりとする緊張感に包まれた曲を書き上げました。そのため、この曲もまたソ連当局によって演奏中止にされてしまいます。
現在オーケストラ界のトップを務めるベルリンフィル。その常任指揮者キリル・ペトレンコはウクライナ系ユダヤ人ですが、この8番をあえてコロナの中無観客レコーディングして本年1月に発売いたしました。また5月に来日するウクライナとロシアとのミックスであるヴァシリー・ペトレンコもまたこの交響曲を演奏する予定です。(https://avex.jp/classics/rpo2023/)共にこの曲の深いメッセージ性について着目して、あえて今演奏しています。さて、それに対して中国の李大葉がどのよう思いや考えを込めてこの曲を演奏するのか興味は尽きません。
そのヒントになるのが今回のタイトル「桑畑変じて滄海となる」ではないでしょうか。これはいわゆる世の移り変わりの激しさを意味する言葉です。今回演奏される陳其鋼の「江城子」も同じテーマをうたった漢詩が基になっている声楽付きの曲です。陳其鋼はフランスの有名な音楽家メシアンに師事しており、その影響をうかがわせるモダンかつ神秘的な美しさをもつ曲を書いています。この曲は日本でも演奏された事があり、中国現代曲の中ではポピュラーなレパートリーです。
江城子
最初に演奏されるアルヴァ・ペルトはエストニア出身の現代作曲家で、「沈黙の次に静かな音」のキャッチで知られるECMレーベルのクラシック部門を代表する作曲家で、まさにそのキャッチフレーズを彷彿させる音楽性でクラシック音楽界に新たな潮流を引き起こしました。
ユニークな選曲の中、さまざまな思いが交錯するであろうこのコンサート。是非劇場へお越しください。では劇場でお会いしましょう。
指揮 林大叶
孟萌 女高音
第八届中国交响乐之春:“沧海桑田”林大叶、孟萌与国家大剧院管弦乐团、合唱团音乐会
时间: 2023.04.07 – 2023.04.09
剧场:音乐厅
票价:80-480元
https://m.chncpa.org/product-1095726.html