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改革開放40年の中の日中協力―ポリオ撲滅と方正県から見た日中の未来@北京日本人学術交流会

2018年9月8日 @ 16:30 - 21:30

社会人220元、学生100元

第332回北京日本人学術交流会においては、拓殖大学教授の岡田実氏に
「改革開放40年の中の日中協力―ポリオ撲滅と方正県から見た日中の未来」というテーマでお話しいただきます。岡田実氏は、1988年に国際協力事業団(JICA)に入られ、北京でJICA北京事務所副所長を務められました。その後、法政大学大学院で博士号を取得された後、現在、拓殖大学国際学部教授として教育と研究をされています。
岡田氏には『ぼくらの村からポリオが消えた―中国・山東省発「科学的現場主義」の国際協力』(佐伯印刷出版事業部、2014年)という著書がありますが、中国においてポリオという病気がいかにして撲滅されていったかを報告いただきます。
また、黒竜江省ハルピン市には方正県というところがあります。満州に移民した人々の公墓があるところです。この方正県に1981年に自費で単身乗り込み、地元農民の家に寄宿しながら寒冷地稲作の技術協力に心血を注いで米の増産に成功した岩手県沢内村出身の農民・藤原長作という人がいました。岩手県沢内村の一農民であった藤原が、方正県で稲作協力をすることになったきっかけは、1980年に日中友好協会が派遣した訪中団への参加だったといいます。藤原はどのように現地で受け入れられ、なぜ逝去して既に20年が経過した今も中国の人々の記憶に残されているのか。この二つの事例の報告から日中の未来を考えていくこととします。
貴重な機会となるでしょう。
参加を希望される方は、9月6日(木曜)深夜までに以下のフォームにお申し込みください。

◎第332回北京日本人学術交流会
◎日時:2018年9月8日(土曜)午後4時半開場午後5時ごろから開始予定、報告、質疑応答、食事など午後9時半ごろ終了予定。

◎場所:亮馬橋幸福ビルB座中華レストラン京味菜の一室(詳しくは申し込んでいただいた方にお知らせします。)
◎テーマ:「改革開放40年の中の日中協力―ポリオ撲滅と方正県から見た日中の未来」
◎報告者:岡田実氏(拓殖大学国際学部教授)
専門分野:現代中国、日中関係、対外援助、国際協力東北大学法学部卒業後、民間企業勤務を経て、1988年に国際協力事業団(JICA)入職。JICAでは北京大学留学、中国事務所員、中国援助調整専門家、中国事務所副所長として約10年間対中政府開発援助(ODA)に従事した他、本部、外務省経済協力局、JICA研究所等で勤務。
2010年、法政大学大学院で政治学博士号を取得し、2012-13年度法政大学法学部兼任講師。2014年度より現職。
現在、大学で教鞭をとるかたわら、NPO法人日中未来の会、一般社団法人国際善隣協会などで日中民間交流活動に参加している。

【主な著書】
『日中関係とODA―対中ODAをめぐる政治外交史入門―』(日本僑報社、2008年)
『「対外援助国」中国の創成と変容1949-1964』(お茶の水書房、2011年)
『ぼくらの村からポリオが消えた―中国・山東省発「科学的現場主義」の国際協力』(佐伯印刷出版事業部、2014年)。
◎参加費:資料代、運営費、食事代
社会人(企業派遣留学生含む)220元、学生100元
◎言語:主に日本語

(要旨)
2018年は、日中平和友好条約締結40周年とともに、中国が改革開放政策に大きく舵を切った「11期3中全会」40周年にもあたる。この「ダブル40周年」の節目の時期を捉え、改革開放40年の中の日中協力を、次の2つの具体的な事例を通して振り返る。
「小児マヒ」の通称で知られるポリオ。日本においては1960年代に姿を消したが、世界ではその後も猛威をふるい続けていた。なかでも、最も対応が急がれる地域の一つだったのが、世界最大の人口と、貧しい農村地域を無数に抱えた中国であった。1990年、問題解決に乗り出した日本人・中国人の混成チームは、山東省の農村の深層に分け入り、ひたむきに真実を追究する。協力が奏功し、蔓延していたポリオは90年代半ばには急速に収束に向かう。WHOはついに2000年、西太平洋地域からポリオが撲滅されたことを正式に宣言した。日中混成チームは、どのようにポリオ撲滅に取り組み、なぜこの奇跡を成し遂げることができたのか。その足跡を追う。

 羽田澄子監督映画「嗚呼 満蒙開拓団」の舞台となったハルピン市方正県に“中日友好園林”が設けられ、“日本人公墓”“中国養父母公墓”“藤原長作記念碑”などが整備されている史実を知る日本人は必ずしも多くない。その中でも、1981年に方正県に自費で単身乗り込み、地元農民の家に寄宿しながら寒冷地稲作の技術協力に心血を注いで米の増産に成功した岩手県沢内村出身の農民・藤原長作の名前を知る日本人は少ないだろう。岩手県沢内村の一農民であった藤原が、方正県で稲作協力をすることになったきっかけは、1980年に日中友好協会が派遣した訪中団への参加であった。藤原はどのように現地で受け入れられ、なぜ逝去して既に20年が経過した今も中国の人々の記憶に残されているのか。方正県に現存する藤原を顕彰する記念碑や記念館などを、2017年夏に行った現地取材を踏まえて紹介する。

 講演では、協力現場の写真などを多数用いながら報告するとともに、日中の戦争・国際人道主義・開発協力の「記憶」や、日中協力の今後のあり方について皆さんと一緒に考えたいと思います。

詳細

日付:
2018年9月8日
時間:
16:30 - 21:30
費用:
社会人220元、学生100元
イベントカテゴリー:
イベント タグ:
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会場

亮馬橋幸福ビル中華料理店京味菜の一室

主催者

北京日本人学術交流会

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